最近、男女の別れが原因になったいざこざで簡単に相手を殺していまう事件が増加しています。理由はいろいろあるでしょうが、それで人生を棒にふるのには理解できません。
明治維新、戦後の改革、発展の根っこには<ジェラシー型嫉妬>が根っこにあったと言われています。戦後から遠く離れて、最近、人々の心は大きく様変わりしたのでしょうか。
大いに嫉妬してハッピーになる<嫉妬力>
一般に<ジェラシー>というと<嫉妬>を思い浮かべますが、嫉妬にはエンビー型とジェラシー型があります。
日本社会は<エンビー型嫉妬>の社会と言われてきました。対してジェラシー型嫉妬はポジティブでモチベーションをアップするポジティブなものです。
自分は<嫉妬力>という本を書いています。
<エンピー型嫉妬>とは、相手が勝っているだけで許せず、「つぶしてやる」とか「足を引っ張ってやる」といったいじめ、嫌がらせ、誹謗中傷などに走るネガティブな嫉妬です。
人気漫画「黒子のバスケ」をめぐる連続脅迫事件はその典型です。多くのが女性が異性関係に於ける女性の嫉妬を難しいと言うのには、この種の嫉妬が多いからとも言えます。
<ジェラシー型嫉妬>はライバルなどに負けた相手に対して抱くもので、「今度こそが勝ってやる」といった心理学で言う<昇華>と呼ばれるパターンで、より成長するエネルギーになるポジティブな嫉妬です。
他の女性に心変わりした男性に対して、「もっといい女になって見返してやる」と発奮するのは<ジェラシー型嫉妬>です。池波正太郎氏の小説「男振 」はその典型的な物語で涙なしには読めない傑作でした。
どちらにしろ「嫉妬」には、ミラーイメージの法則が作用します。相手に嫌がらせすれば、しただけ自分がダメージを受けるというものです。
ですから<ジェラシー型嫉妬>の場合には相手の勝った点がポジティブなイメージとして記憶にあるので、自分を引き上げてくれるのに貢献するのです。
長嶋・王に打たれた悔しさをバネに成長した一流投手は続出したのも長嶋・王が突出していた分、自分をも突出したプレイヤーに引き上げたのです。
これがプロ野球人気を盛り上げた原因のひとつでした。
同じように、明治維新、戦後の改革、発展に<ジェラシー型嫉妬>が貢献したのです。
逆に<エンピー型嫉妬>の場合には、うず潮に巻き込まれるかのように自滅してしまいます。この種の嫉妬が原因の犯罪が増加しているのは、人間力の低下を物語っています。
嫉妬はいつどこでも起きても不思議ではありません。しかし人を妬む、羨むことを恥として育った世代と、そうでない人が多い、あるいは簡単に挫折する世代が同居しているように思うのです。
大いに嫉妬して、人の良いところに見習い、まず真似から始めればいいのです。
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